小学生に塾は必要か?中学受験しない場合や目的別の判断基準

小学生に塾は必要か?中学受験しない場合や目的別の判断基準
ひよこ生徒

小学生に塾は本当に必要なのかな?
中学受験しないなら、塾は必要ないって聞くけど本当?
うちの子に塾が必要かどうかの判断基準が知りたい!

小学生に塾は必要なのかは多くの保護者の方が悩むテーマです。周りの子どもが通い始めると焦る気持ちも出てきますが、必ずしもすべてのお子さんに塾が必要なわけではありません。

この記事では、小学生の通塾率といった客観的なデータから、塾に通うメリット・デメリット、そして中学受験しない場合など目的別の必要性まで、あらゆる角度から「小学生の塾の必要性」を徹底解説します。

ニワトリ先生

塾が必要かどうかは、お子さんの性格や学習状況、ご家庭の教育方針によって全く異なります。
この記事を読めば、情報に振り回されず、お子さんにとって最適な選択をするための判断基準が明確になりますよ。

なお、塾を利用するべきか迷っている人は、以下の「小学生の塾の必要性診断」をチェックしてみてください。

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この記事でわかること
  • 小学生のリアルな通塾率と通う目的
  • 小学生が塾に通うメリットとデメリット
  • 【診断】塾が必要な小学生・必要ない小学生の具体的な特徴
  • 中学受験しない場合の目的別・学年別の塾の選び方
  • 後悔しない塾選びの7つのポイント
目次

小学生の通塾率は?データで見る塾の必要性

小学生の塾の必要性を考えるうえで、まずは客観的なデータとして、どれくらいの小学生が塾に通っているのかを見ていきましょう。

文部科学省の調査をもとに、通塾率やその推移、通塾の目的を解説します。

順に見ていきましょう。

文部科学省の調査で見る小学生の通塾割合

文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」によると、小学生全体の約半数が塾に通っています。公立と私立で差はありますが、多くの家庭で塾が選択肢になっていることがわかります。

学校種別補助学習費(塾など)支出者の割合
公立小学校40.9%
私立小学校74.1%

とくに私立小学校では7割以上が塾に通っており、塾の必要性が高く認識されているようです。

学年別に見る通塾率の推移

小学生の塾の必要性をデータで見るポイントとして、文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」によると、通塾率は学年が上がるにつれて高くなる傾向にあります。

とくに中学受験や中学校での学習を意識し始める高学年で、通塾割合は大きく増加します。

学年補助学習費(塾など)支出者の割合(公立)
小学1年生22.0%
小学4年生38.6%
小学6年生53.6%

小学1年生では約2割ですが、6年生になると半数以上が塾に通っており、学年ごとに塾の必要性が変化していく様子がうかがえます。

小学生が塾に通う目的|中学受験だけじゃない

小学生が塾に通う必要性は、中学受験対策だけではありません。学校の授業の補習や、家庭学習の習慣づけなど、子どもの状況に応じたさまざまな目的があります。

目的内容
学習習慣の定着決まった時間に勉強する習慣を身につける
学校の授業の補習授業でわからなかった部分を理解する
苦手科目の克服わからないところまでさかのぼって学習する
中学校の勉強の先取り中学からの勉強で良いスタートを切る
中学受験対策志望校合格に向けた専門的な学習

このように目的は多岐にわたるため、自分の子どもに塾が必要か考えることが大切です。

ニワトリ先生

塾に通う目的は様々です。まずはお子さんに合った目的を見つけることが大切ですよ。

小学生が塾に通うメリット

小学生が塾に通うことには、学力向上以外にもさまざまなメリットがあります。ここでは、小学生が塾に通うことで得られる主なメリットを具体的に解説します。

これらのメリットがお子さんにとって必要か、考える際の参考にしてください。順に解説します。

メリット①学習習慣が自然に身につく

小学生が塾に通うメリットの1つ目は、学習習慣が自然に身につくことです。毎週決まった曜日・時間に塾へ通うことで、勉強するリズムが生活の中に組み込まれます。

家庭で「勉強しなさい」と言わなくても、机に向かう習慣がつきやすくなるのは大きな利点です。遊びと勉強の時間のメリハリがつくようになり、計画的に学習を進める基礎ができます。

メリット②学校の授業がわかるようになり自信がつく

小学生が塾に通うメリットとして、学校の授業がわかるようになり自信がつく点も挙げられます。塾で予習や復習をすることで、学校の授業内容がスムーズに頭に入るようになり、以下のような良い循環が生まれます。

  • 授業が「わかる」ことで勉強が楽しくなる
  • 自信がつき、挙手や発言など積極的に参加できる
  • 学習意欲が向上し、さらに成績が上がりやすくなる

「わかる」という経験を積み重ねることが、子どもの自己肯定感を育むきっかけにもなります。

メリット③苦手科目を克服できるきっかけになる

苦手科目を克服できるきっかけになることも、小学生が塾に通うメリットです。学校の授業では、一度つまずくと質問しづらく、そのまま放置されがちです。

塾では、講師が一人ひとりの理解度を確認しながら進めてくれるため、わからない部分を特定し、さかのぼって学習できます。

苦手な単元を基礎からていねいに教えてもらうことで、克服への道筋が見えてきます。

ひよこ生徒

苦手な科目は、どうしたらやる気が出るんでしょう…?

ニワトリ先生

苦手な所まで戻って少しずつ進めるのが、克服への一番の近道ですよ。

メリット④効率的な勉強のやり方がわかる

小学生が塾に通うメリットには、効率的な勉強のやり方がわかる点もあります。塾の講師は指導の専門家であり、自己流では身につけにくい「成績を上げるための具体的な学習方法」を教えてくれます。

  • 要点がまとまったノートの取り方
  • 問題集や参考書の正しい使い方
  • テストに向けた学習計画の立て方
  • 効率的な暗記のコツ

小学生時代に塾で身につけた勉強法は、中学校以降も役立つ一生の財産になります。

メリット⑤中学からの勉強で良いスタートを切れる

中学からの勉強で良いスタートを切れることも、小学生が塾に通う大きなメリットです。中学校では、学習内容が急に難しくなり、特に英語や数学でつまずく生徒が増えます。

小学生のうちから塾で基礎を固めておくことで、中学校の授業にスムーズに対応できます。「最初のつまずき」を防ぐことが、その後の学習意欲を維持するうえで有効です。

メリット⑥高校受験を有利に進められる

小学生から塾に通うメリットとして、将来の高校受験を有利に進められる点も挙げられます。高校受験の合否は、一朝一夕の勉強ではなく、長期間の学習の積み重ねで決まります。

小学生のころから学習習慣を確立し、基礎学力を着実に身につけておくことは、将来の高校受験において大きなアドバンテージになります。

内申点対策にもつながり、志望校の選択肢が広がるでしょう。

メリット⑦同じ目標を持つ仲間と出会える

小学生が塾に通うメリットの7つ目は、同じ目標を持つ仲間と出会えることです。学校とは違う環境で、同じように勉強を頑張る友達の存在は、良い刺激になります。

  • 互いに励まし合い、モチベーションを高められる
  • ときにはライバルとして健全な競争心が生まれる
  • 一人ではないという安心感から勉強を継続しやすい

仲間と切磋琢磨する経験は、学力だけでなく、社会性や協調性を育むうえでも価値があるでしょう。

ニワトリ先生

学校とは違う友達と学ぶ経験は、お子さんの世界を大きく広げてくれます。

小学生が塾に通うデメリット

小学生が塾に通うことには多くのメリットがある一方、見過ごせないデメリットも存在します。メリットとデメリットの両方を理解したうえで、お子さんにとって本当に塾が必要か判断することが大切です。

これらのデメリットについて、順に解説します。

デメリット①月謝や季節講習など費用がかかる

小学生が塾に通うデメリットの1つ目は、費用がかかることです。毎月の授業料である「月謝」だけでなく、年間を通して以下のようなさまざまな費用が発生します。

  • 入塾金
  • 教材費
  • 夏期講習や冬期講習などの季節講習費
  • テスト代や模試代

中学受験を目指す進学塾の場合、高学年になると年間で50万円以上かかるケースも少なくありません。家計への負担は、事前にしっかり考慮しておく必要があります。

デメリット②家族や友達と過ごす時間が減る

小学生が塾に通うデメリットとして、家族や友達と過ごす時間が減る点も挙げられます。平日の放課後や休日が塾の授業や宿題で埋まってしまうと、子どもが心身をリフレッシュさせる時間が不足しがちです。

家族旅行の計画が立てにくくなったり、友達との約束を断らなければならなかったりする場面も出てくるでしょう。

小学生の時期にしかできない多様な経験の機会が失われる可能性は、デメリットと言えます。

デメリット③子供のレベルに合わないと勉強嫌いになる可能性がある

子どものレベルに合わない場合、勉強嫌いになる可能性がある点も、塾に通うデメリットです。授業のレベルが高すぎると「自分はできない」と劣等感を抱き、勉強への意欲を失ってしまいます。

逆にレベルが低すぎると、授業が退屈に感じられ、学習への興味をなくしかねません。塾選びの際は、子どもの学力や性格に合っているかを慎重に見極めないと、逆効果になる可能性があります。

ひよこ生徒

塾の授業についていけなかったら、どうすればいいですか?

ニワトリ先生

大丈夫です。お子さんのレベルに合う塾を選ぶことが何より大切ですよ。

デメリット④受け身の学習姿勢になってしまう

小学生が塾に通うデメリットには、受け身の学習姿勢になってしまう可能性も考えられます。塾でていねいに教えてもらうことに慣れると「塾に行っているから大丈夫」と安心し、自分で考えて学ぼうとする姿勢が育ちにくくなることがあります。

わからないことがあっても自分で調べず、すぐに答えを教えてもらおうとする癖がついてしまうと、本当の意味での学力は身につきません。

デメリット⑤送迎など保護者の負担が増える

小学生が塾に通うデメリットとして、送迎など保護者の負担が増える点も見逃せません。とくに夜遅くに授業が終わる場合や、塾が家から離れている場合は、安全のために送迎が必須になるでしょう。

  • 毎回の送迎にかかる時間と労力
  • 塾の宿題の進捗管理
  • 保護者会や面談への参加
  • 授業がある日のお弁当や夕食の準備

このように、金銭的な負担だけでなく、時間的・精神的な負担が増えることも覚悟しておく必要があります

ニワトリ先生

保護者の方の負担も考慮して、無理なく通い続けられる塾を選びましょう。

塾が必要な小学生の7つの特徴

塾が必要かどうかの判断に迷う場合は、小学生のお子さんの学習状況や性格に当てはまる特徴がないかチェックしてみましょう。

塾に通うことで、学習面の課題が解決される可能性があります。

これらの特徴について、順に解説します。

特徴①学校の授業についていけていない

塾が必要な小学生の特徴の1つ目は、学校の授業についていけていないことです。小学校のテストで70点以下を取ることが多い、授業で習ったことを聞いても「わからない」と答える様子が見られる場合は注意が必要です。

授業のつまずきを放置すると、その後の学習内容が積み上がらず、ますます勉強が苦手になってしまいます。塾では、わからないところまで戻って個別に指導してくれるため、遅れを取り戻すきっかけになります。

特徴②家で勉強する習慣がまったくない

塾が必要な小学生の特徴として、家で勉強する習慣がまったくない点も挙げられます。保護者が声をかけないと宿題を始めなかったり、リビングなどでしか勉強できなかったりする小学生は、自律的な学習ができていません。

「塾の授業」と「宿題」のサイクルは、半強制的に学習時間を作り出すため、勉強を習慣化するのに役立ちます。

決まった時間に勉強するリズムが、家庭学習の定着にもつながります。

特徴③自分から質問するのが苦手

自分から質問するのが苦手なことも、塾が必要とされる小学生の特徴です。学校の大人数のクラスでは、先生に質問するタイミングを逃してしまい、わからないことをそのままにしてしまいがちです。

とくに、性格が内気なお子さんは、周りの目を気にして手を挙げることをためらってしまいます少人数制や個別指導の塾なら、講師の目が行き届きやすく、お子さんのほうから質問しやすい環境が整っています。

ニワトリ先生

先生に質問しやすい雰囲気かどうかも、塾選びの大切なポイントですね。

特徴④勉強のやり方がわからず非効率

塾が必要な小学生の特徴には、勉強のやり方がわからず非効率になっているケースもあります。長時間机に向かっているのに、テストの点数が上がらない場合、学習方法そのものに問題があるのかもしれません。

塾では、教科ごとの特性に合わせた、以下のような「効率的な勉強のやり方」から指導してくれます。

  • 要点がわかるノートの取り方
  • 問題を解く優先順位の付け方
  • 効果的な暗記方法や復習のタイミング

正しい学習方法を身につけることで、短い時間でも成果を出せるようになります。

特徴⑤特定の科目に苦手意識を持っている

特定の科目に苦手意識を持っている小学生も、塾の必要性を判断する特徴の1つです。「算数の文章問題だけ解けない」「漢字を覚えるのが嫌い」など、特定の分野でつまずいている場合、放置するとその教科全体が嫌いになる恐れがあります。

塾では、苦手分野の原因を専門家の視点から分析し、克服するためのカリキュラムを組んでくれます。ピンポイントの対策ができるのは、塾ならではの強みです。

特徴⑥親が勉強を教えるのが難しい

親が勉強を教えるのが難しい場合も、塾が必要な小学生の特徴と言えるでしょう。保護者自身に、以下のような状況がないか振り返ってみてください。

  • 仕事などが忙しく、勉強を見る時間的な余裕がない
  • 教えるときに感情的になり、親子喧嘩になってしまう
  • 小学校の学習内容が、自分たちのころと違ってうまく教えられない

親子関係を良好に保ちながら、効果的に学力を上げるためには、勉強の指導をプロに任せる選択も有効です。

特徴⑦中学受験を検討している

塾が必要な小学生の代表的な特徴は、中学受験を検討している場合です。中学受験で出題される問題は、小学校の授業で習うレベルをはるかに超えた、特殊なものがほとんどです。

そのため、学校の勉強だけでは合格は極めて難しいと言えます。志望校の出題傾向に合わせた専門的な対策を行ってくれる「進学塾」に通うことは、中学受験においては「必須」と言っても過言ではありません。

ニワトリ先生

中学受験は情報戦でもあります。塾は心強いパートナーになりますよ。

塾が必要ない小学生の7つの特徴

塾に通わせるのが当たり前という風潮もありますが、必ずしもすべての小学生に塾が必要なわけではありません。

お子さんによっては、塾に通わない方が伸び伸びと学習できるケースもあります。

これらの特徴について、順に解説します。

特徴①自分で学習計画を立てて実行できる

塾が必要ない小学生の特徴の1つ目は、自分で学習計画を立てて実行できることです。「今日は漢字を2ページ進めよう」「明日は計算ドリルの復習をしよう」など、保護者に言われなくても自分でやるべきことを見つけ、実行できる小学生は、すでに自己管理能力が備わっています。

塾の役割の一つである「学習管理」を自分で行えるため、塾の必要性は低いと言えるでしょう。

特徴②学校の授業内容をしっかり理解できている

塾が必要ない小学生の特徴として、学校の授業内容をしっかり理解できている点も挙げられます。学校のテストで常に高得点を取れており、授業で習った内容について質問しても自分の言葉で説明できる場合、基礎学力は十分に定着しています。

このような小学生の場合、無理に塾に通わせるよりも、本人の興味がある習い事や読書などに時間を使う方が、知的好奇心をさらに伸ばせる可能性があります。

特徴③家庭学習の習慣が身についている

家庭学習の習慣が身についていることも、塾が必要ない小学生の特徴です。帰宅後や夕食後など、決まった時間になったら自然に机に向かい、宿題や自主的な勉強に取り組める場合、塾の力を借りて学習習慣を形成する必要はありません。

自分のペースで集中して勉強できる環境が家庭にあるのなら、そのリズムを大切にしてあげるが良いでしょう。

特徴④分からないことを自分で調べたり質問したりできる

塾が必要ない小学生の特徴には、分からないことを自分で調べたり質問したりできる点もあります。学習において「分からない」という壁にぶつかったとき、すぐに諦めずに、まずは辞書や教科書で調べようと試みる姿勢は大切です。

それでも解決しない場合に、先生や親に臆せず質問できる小学生は、自力で問題を解決していく力を備えているため、塾に頼る必要性は低いです。

ニワトリ先生

「自分で学ぶ力」が身についているのは、とても素晴らしいことですね。

特徴⑤勉強に対して前向きで好奇心旺盛

勉強に対して前向きで好奇心旺盛な小学生も、塾の必要性が低い特徴に当てはまります。「なぜこうなるんだろう?」と知的な探究心を持ち、新しいことを学ぶのを楽しめる小学生は、内側から湧き出る力で学力を伸ばしていけます。

好奇心旺盛なタイプの場合、画一的な塾のカリキュラムが、かえって自由な学びの芽を摘んでしまう可能性も考慮すべきでしょう。

特徴⑥通信教育や市販の教材を自分で進められる

通信教育や市販の教材を自分で進められる場合も、塾が必要ない小学生の特徴と言えるでしょう。塾に通わなくても、以下のような教材を活用して主体的に学習できるのであれば、学力は十分に身につきます。

  • 通信教育(チャレンジ、Z会など)
  • 市販のドリルや問題集
  • 学習アプリやオンライン教材

これらの教材は塾に比べて費用を抑えられるメリットもあります。お子さんが自分でコツコツ取り組めるタイプなら、家庭での学習で十分対応可能です。

特徴⑦保護者が適切な学習サポートをできる

塾が必要ない小学生の特徴として、保護者が適切な学習サポートをできる点も挙げられます。保護者が以下のようなサポートができる環境であれば、家庭が塾の役割を果たせます。

  • 子どもの学習計画の相談に乗る
  • 宿題や問題集の丸付けをする
  • 分からない問題を一緒に考える

感情的にならず、子どものペースに合わせて根気強くサポートできるのであれば、親子のコミュニケーションを深めながら学力を伸ばしていくことが可能です。

【中学受験しない場合】塾は必要?目的別に解説

中学受験をしない小学生にとって、塾は必ずしも必須ではありません。しかし、「学校の授業についていきたい」「高校受験に向けて準備したい」など、目的によっては塾が大きな助けになります。

ここでは、中学受験をしない小学生向けの塾を目的別に解説します。

詳しく解説します。

学校の授業の補習・復習がしたいなら|補習塾

中学受験しない場合で、学校の授業の補習・復習が目的なら、「補習塾」がおすすめです。補習塾は、学校の教科書に沿って授業を進めるため、授業でわからなかった部分を解消し、学習内容の定着を図るのに最適です。

学校の授業が少し難しいと感じている、あるいは、学習内容を確実に身につけさせたい、というお子さんにおすすめします。

基礎学力を固めることで、勉強への自信を取り戻すきっかけにもなります。

苦手科目を克服したいなら|個別指導塾

中学受験しない小学生が苦手科目を克服したいなら「個別指導塾」を選ぶのがおすすめです。個別指導塾では、生徒一人ひとりの理解度に合わせてカリキュラムを組んでくれるため、つまずきの原因となった単元までさかのぼって学習できます

「算数の文章題だけがどうしても苦手」「特定の単元からわからなくなった」など、課題がはっきりしているお子さんにおすすめです。

周りを気にせず自分のペースで質問できるのも、個別指導塾の大きなメリットです。

ひよこ生徒

集団と個別、うちの子にはどちらが合っているのでしょうか?

ニワトリ先生

お子さんの性格に合わせて選ぶのが一番です。体験授業で試してみましょう。

公立トップ高校など上位校を目指すなら|進学塾

中学受験はしなくても、将来的に公立トップ高校など上位校を目指すなら「進学塾」がおすすめです。進学塾では、学校の授業よりも難易度の高い応用問題にも取り組み、高校受験を視野に入れた学力を養成します

学校の成績が良く、さらに高いレベルの問題に挑戦したいという意欲的なお子さんにおすすめです。早い段階からハイレベルな環境に身を置くことで、学習意欲の高い仲間と切磋琢磨できるでしょう。

学習習慣を身につけたいなら|集団指導塾・個別指導塾

中学受験しない場合で、学習習慣を身につけたいという目的であれば「集団指導塾」または「個別指導塾」がおすすめです。

どちらのタイプでも、決まった曜日・時間に通うことで、生活の中に学習するリズムが生まれます。友達と一緒の方がやる気の出るお子さんなら集団指導、マイペースに取り組みたいお子さんなら個別指導がおすすめです。

家庭だけではなかなか勉強の習慣が根付かない場合に、塾という環境がペースメーカーの役割を果たしてくれます。

英語など特定の教科を強化したいなら|専門塾

中学受験はしないものの、英語など特定の教科を強化したい場合は「専門塾」もおすすめです。総合的な塾とは異なり、特定の教科に特化した深い学びが得られます。

  • 英会話教室や英語塾
  • プログラミング教室
  • 読書や作文に特化した塾
  • 算数パズルや思考力に特化した塾

将来を見据えて英語力をつけさせたい、あるいは、子どもの探究心を伸ばしたい、という場合におすすめの選択肢です。

ニワトリ先生

得意なことをさらに伸ばすのも良いですね。大きな自信につながりますよ。

小学生はいつから塾に通うべき?学年別の目的と開始時期

小学生が塾に通い始める時期を、学年別の目的とあわせて解説します。子どもの学習状況や塾に通う目的に合わせて、最適なタイミングを見極めましょう。

詳しく解説します。

低学年|小1・小2・小3は学習習慣の定着が目的

小学生がいつから塾に通うべきか考える際、低学年(小1・小2・小3)の主な目的は「学習習慣の定着」です。この時期は、難しい問題を解くことよりも、決まった時間に机に向かう習慣をつけ「勉強は楽しい」という意識を育むことが重要になります。

低学年向けの塾では、ゲーム感覚で学べるカリキュラムを用意しているところも多く、子どもが飽きずに学習を続けるための土台作りができます。

中学年|小4は苦手克服や中学受験準備のスタート時期

小学生が塾に通う時期として、中学年(小4)は「苦手克服や中学受験準備のスタート時期」と位置づけられます。小学4年生になると学習内容が本格化し、算数などでつまずきを感じるお子さんが出てきます。

苦手意識が定着する前に塾で対策を始めるのは有効な選択です。中学受験コースの多くは小学3年生の2月から始まるため、受験を少しでも考えている場合は、この時期が実質的なスタートラインになります。

高学年|小5・小6は中学準備や受験対策が本格化

小学生が塾に通うタイミングとして、高学年(小5・小6)は「中学校の準備や受験対策が本格化する時期」です。目的によって、塾での学習内容が大きく変わります。

目的主な学習内容
中学受験をしない場合小学校の学習内容の総復習と、中学校の主要教科(英語・数学など)の先取り学習
中学受験をする場合志望校合格に向けた応用問題の演習、過去問対策などの専門的な学習

どちらの目的であっても、高学年は塾の活用を具体的に検討する家庭が増える時期です。

中学受験しないなら小5からでも遅くない

小学生がいつから塾に通うかについて、中学受験しないのであれば小学5年生からでも決して遅くありません。中学受験特有の特殊な学習が必要ないため、目的は小学校の学習内容の総復習と、中学校の先取り学習になります。

小学5年生から始めれば、2年間かけてじっくりと基礎を固め、苦手分野を克服することが可能です。焦って低学年から始めるよりも、本人のやる気が出てきたタイミングで入塾する方が、効果的な場合も多いでしょう。

ニワトリ先生

周りと比べる必要はありません。お子さん自身のタイミングを大切にしましょう。

成績が心配なら学年に関わらずすぐに相談

小学生が塾に通うべきか迷い、お子さんの成績が心配な場合は学年に関わらずすぐに相談するのがおすすめです。学校のテストの点数が芳しくない、授業についていけていない様子が見られる場合は、学年が上がるほど遅れを取り戻すのが難しくなります。

「様子を見よう」と先延ばしにせず、まずは塾の無料学習相談などを利用して、専門家のアドバイスを受けてみましょう。

後悔しない小学生の塾の選び方

後悔しないための小学生の塾の選び方のポイントを7つ解説します。お子さんに最適な塾を見つけるために、ひとつずつチェックしていきましょう。

詳しく解説します。

選び方①塾に通う目的をはっきりさせる

後悔しない小学生の塾選びは、塾に通う目的をはっきりさせることから始まります。なぜ塾に通うのかという目的によって、選ぶべき塾のタイプは大きく異なります。

  • 学校の授業の補習・復習
  • 苦手科目の克服
  • 家庭学習の習慣づけ
  • 中学準備・高校受験への備え

まずは家庭で目的を明確にしてから、その目的に合った塾の情報を集め始めましょう。

選び方②授業形式で選ぶ|集団・個別・オンライン

後悔しない小学生の塾の選び方として、授業形式で選ぶことも欠かせません。授業形式は大きく3つに分けられ、それぞれにメリットや向いているお子さんのタイプが異なります。

授業形式メリットおすすめのお子さん
集団指導・仲間と競い合える
・授業料が比較的安い
・競争心が刺激になる
・周りの意見を聞くのが好き
個別指導・自分のペースで学べる
・質問がしやすい
・特定の苦手分野がある
・内気な性格
オンライン・場所を選ばない
・送迎の負担がない
・自分の裁量で進めたい
・近所に良い塾がない

お子さんの性格や家庭の状況に合わせて、最適な形式を選びましょう。

選び方③子供の性格や学力レベルに合っているかを見極める

後悔しない小学生の塾選びでは、子どもの性格や学力レベルに合っているかを見極める視点が欠かせません。例えば、競争心が強いお子さんなら集団指導塾で伸びる可能性がありますが、おとなしいお子さんには合わないかもしれません。

また、授業のレベルが高すぎると自信を失い、低すぎると退屈してしまいます。「有名な塾だから」という理由だけで選ばず、お子さん自身が無理なく学習できる環境かを確認しましょう。

選び方④講師の質や相性を確認する

後悔しない塾選びのポイントとして、講師の質や相性を確認する点も挙げられます。小学生の学習意欲は、講師との相性に大きく左右されます。

ただ勉強を教えるだけでなく、子どものやる気を引き出し、褒めて伸ばしてくれるような講師が理想です。体験授業などを利用して、以下の点を確認してみましょう。

  • 小学生への指導経験が豊富か
  • 明るく、質問しやすい雰囲気か
  • 一方的な説明だけでなく、対話を重視しているか

お子さんが「この先生の授業はわかりやすい」と感じられるかが決め手になります。

選び方⑤費用や通いやすさを考慮する

後悔しない小学生の塾選びでは、費用や通いやすさも考慮する必要があります。月謝だけではなく、季節講習費や教材費などを含めた年間の総額を確認し、家計に無理のない範囲か判断しましょう。

また、塾が遠すぎたり、帰宅が遅くなりすぎたりすると、お子さんだけでなく送迎する保護者の負担も大きくなります。

無理なく長期間通い続けられるかどうかという視点も必要です。

選び方⑥口コミや評判を参考にする

塾選びで後悔しないためには、口コミや評判を参考にすることも有効な方法です。塾の公式サイトやパンフレットだけではわからない、実際の雰囲気や通っている生徒の様子を知る手がかりになります。

インターネットの口コミサイトや、同じ学校に通う保護者からの情報も参考にしてみましょう。ただし、口コミはあくまで個人の感想です。

最終的には、ご自身の目で見て確かめるようにしましょう。

選び方⑦必ず体験授業を受ける

後悔しない小学生の塾選びの最後のポイントは、必ず体験授業を受けることです。これまでに確認してきた目的、授業形式、講師との相性、塾の雰囲気など、すべての要素を最終的に判断する場になります。

何よりも、お子さん自身が「ここなら楽しく通えそう」「頑張れそう」と感じられるかどうかが一番の決め手です。複数の塾の体験授業を受けて、親子で納得できる塾を選びましょう。

ニワトリ先生

体験授業はお子さんが主役です。本人の「楽しい!」という気持ちを大切に。

塾に行かないと決めたら|家庭でできる5つの学習サポート術

塾に行かないと決めた場合に、家庭でできる小学生の学習サポート術を5つ解説します。塾に通わなくても、家庭での工夫次第で子どもの学力を伸ばすことは十分に可能です。

詳しく解説します。

サポート術①勉強に集中できる環境を整える

塾に行かないと決めた場合に家庭でできる学習サポート術の1つ目は、勉強に集中できる環境を整えることです。子どもが自分の部屋やリビングで学習する際に、集中を妨げるものがないか確認しましょう。

  • 勉強に関係のない漫画やおもちゃは片づける
  • 勉強中はテレビを消し、家族の会話も配慮する
  • スマートフォンは決まった場所に置くルールを作る

物理的な環境を整えることが、学習の質を高める第一歩になります。

サポート術②子供と一緒に学習計画を立てる

塾に行かない場合に家庭でできるサポート術として、子どもと一緒に学習計画を立てることも挙げられます。塾のカリキュラムの代わりに、家庭で学習の道筋を作るイメージです。

保護者が一方的に決めるのではなく、子どもの意見を聞きながら「いつ」「何を」「どれくらい」やるかを一緒に決めることで、子どもに責任感が生まれます。

まずは「平日はドリルを1日2ページ」のように、達成可能な目標から始めましょう。

サポート術③教科書ワークや市販ドリルを活用する

塾に行かないと決めた家庭での学習サポート術として、教科書ワークや市販ドリルを活用する方法があります。何を勉強すればいいか分からないという状況を防ぐため、教材をペースメーカーにしましょう。

まずは学校の授業内容に沿った「教科書ワーク」から始め、基礎が定着したら、お子さんのレベルに合った市販のドリルで応用力を養うのがおすすめです。

書店で子どもと一緒に教材を選ぶのも、やる気を引き出すきっかけになります。

サポート術④短時間でも毎日勉強する習慣をつくる

家庭での学習サポートでは、短時間でも毎日勉強する習慣をつくることも欠かせません。大切なのは勉強時間だけではなく、学習の継続です。

「1日15分だけ」でも良いので、毎日必ず机に向かう時間を作りましょう。歯磨きと同じように学習を毎日の「当たり前」にすることで、子どもの中での勉強に対するハードルが下がります。

この毎日の積み重ねが、長期的に見て大きな学力の差につながります

ニワトリ先生

「毎日15分」など短い時間からで大丈夫。継続することが一番大切です。

サポート術⑤親子で将来の目標について話し合う

塾に行かない家庭でできる学習サポート術の5つ目は、親子で将来の目標について話し合うことです。塾に通うことで得られる「ライバルとの競争」のような外的な動機付けがない分、家庭では内的な動機付けを育むことが求められます。

「将来どんな人になりたい?」「そのために今できることは何かな?」といった会話を通じて、子ども自身に勉強する意味を考えさせましょう。

学ぶこととと自分の将来が結びついたとき、学習への向き合い方が変わります。

小学生の塾に関するよくある質問(FAQ)

小学生の塾に関してよくある質問にお答えします。多くの保護者の方が抱える疑問や悩みを解消するための参考にしてください。

塾に行かなくても頭がいい小学生にはどんな特徴がある?

塾に行かなくても成績が良い小学生には、知的好奇心が旺盛で、家庭学習の習慣が身についているという共通点があります。

  • 分からないことを自分で調べる探究心がある
  • 読書が好きで、幅広い知識を持っている
  • 保護者に言われなくても計画的に勉強を進められる

このような自律的な学習姿勢が身についていれば、塾に通わなくても学力を伸ばしていくことは十分に可能です。

中学受験するかまだ決めてない場合の塾の決断はどうすればいい?

中学受験をするか迷っている場合は、小学3年生の終わり頃までに一度、進学塾に相談してみるのがおすすめです。

多くの進学塾では、中学受験に向けた本格的なカリキュラムが小学3年生の2月から始まります。入塾してから「やはり受験はやめる」という選択は可能ですが、高学年になってから受験コースに合流するのは簡単ではありません。

まずはお子さんに受験の意思があるかを確認するためにも、体験授業などを活用してみましょう。

塾の費用って小学生は平均でどれくらいかかるの?

文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」によると、塾など補助学習費にかかる年間の平均費用は以下のとおりです。

学校種別年間の平均補助学習費
公立小学校165,193円
私立小学校458,198円

ただし、これはあくまで平均です。中学受験を目指す進学塾は高額になる傾向があり、学年が上がるにつれて費用も増加します。

個別指導か集団指導かによっても費用は大きく異なるため、入塾前に総額を確認することが求められます。

小学生の子供が塾に行きたくないと言ったらどうすればいい?

小学生のお子さんが塾に行きたくないと言った場合、まずは無理強いせず、理由をじっくり聞くことが第一歩です。

「勉強が難しい」「先生と合わない」「友達と遊ぶ時間がほしい」など、理由はさまざまでしょう。理由によっては、クラスやコースの変更、個別指導への切り替えなどで解決できる可能性があります。

なぜ塾に通う必要があるのか、その目的を親子で改めて話し合い、本人が納得したうえで通い続けられる方法を探しましょう。

中学受験はしないけれどハイレベル塾は必要?

中学受験をしない場合、必ずしもハイレベルな塾は必要ありません。お子さんが学校の授業を十分に理解できているのであれば、まずは基礎を固める補習塾や、本人のペースで進められる個別指導塾が適しています。

ただし、学校の勉強だけでは物足りないと感じており、将来的に難関高校の受験を考えている場合は、ハイレベルな塾で応用力を養う選択肢もあります

お子さんの学力と意欲を見極めて判断しましょう。

中学受験しないけど進学塾に通うべき?

中学受験をしない場合でも、高校受験を視野に入れるのであれば、進学塾に通うメリットはあります。多くの進学塾には、公立中学校に進む生徒向けのコースが用意されています。

学校の授業よりも一歩進んだ内容を学ぶことで、学習への自信を深め、高校受験で必要となる内申点対策にもつながります。

学校の授業内容をすでに理解しており、さらに学力を伸ばしたいと考えるお子さんには良い選択肢です。

まとめ

小学生に塾が必要かという問いに、唯一の正解はありません。大切なのは、周りの意見に流されるのではなく、お子さん自身の性格や学習状況、そして何のために塾に通うのかという目的を明確にすることです。

この記事では、小学生が塾に通うメリット・デメリットから、塾が必要な子・必要ない子の特徴、後悔しない塾の選び方まで詳しく解説しました。

学習習慣を身につけたい、苦手科目を克服したいなど、塾に求めるものはご家庭によってさまざまです。もし塾に通わないと決めた場合でも、家庭でできる学習サポートはたくさんあります。

まずはこの記事で紹介した判断基準を参考に、お子さんの様子をじっくりと観察し、親子で将来について話し合ってみてはいかがでしょうか。

お子さんにとって最適な学びの形を見つけるための第一歩となるはずです。

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塾選びに迷ったらどうすればいい?

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この記事を書いた人

国内最大級の塾・家庭教師・予備校検索サービス「成績アップの窓口」を運営する編集部です。
教育分野に精通した専門ライターが在籍し、全国の教室データや独自調査をもとに一次情報を精査。信頼できる記事を企画・制作し、読者にとって実践的かつ権威ある学習情報を発信しています。

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