ひよこ生徒テスト前日にやってはいけないことって何だろう?
もうテスト前日なのにノー勉だ…
いっそ諦めて寝るべきかな?
テスト前日になると「やってはいけないこと」をうっかりやってしまい、焦りだけが増してしまいがちです。とくにノー勉の状況だと「もう諦めて寝るしかない」と絶望してしまう人も多いでしょう。
しかし、諦めるのはまだ早いです。この記事では、テスト前日にやってはいけない勉強法や生活習慣を11選紹介するとともに、ノー勉の状態からでも諦めずに点数を上げるための具体的な対策を解説します。



テスト前日に焦る気持ちは分かりますが、NG行動を避けて効率よく動けば、まだ点数を伸ばせますよ。
今からできることに集中しましょう。
- テスト前日にやってはいけないこと11選(勉強編・生活編)
- テスト前日ノー勉の人が今から点数を上げる5つのステップ
- ノー勉でも間に合う教科別の最低限の対策
- テスト前日に徹夜すべきか、諦めて寝るべきか
テスト前日にやってはいけないこと7選【勉強編】
テスト前日になると焦ってしまい、かえって非効率な勉強をしてしまうことがあります。点数アップにつながる最後の追い込みをするためにも、避けるべき勉強法を知っておくことが必要です。
ここでは、テスト前日にやってはいけない勉強法を7つ紹介します。
- 新しい参考書や問題集に手を出す
- 答えを丸暗記するだけの勉強
- 計画を立てずにやみくもに勉強する
- 苦手分野や応用問題に時間をかけすぎる
- 不安になって全部の範囲を見返そうとする
- 間違えた問題をそのまま放置する
- 勉強したフリで満足してしまう
ひとつずつ見ていきましょう。
やってはいけないこと①新しい参考書や問題集に手を出す
テスト前日にやってはいけないことの1つ目は、新しい参考書や問題集に手を出すことです。前日に新しい教材を始めても、すべてを終わらせるのは時間的に難しく、中途半端になりがちです。
焦りが増すだけで、自信を失う原因にもなりかねません。テスト前日は、これまで使ってきた教科書やワーク、ノートなど、自分が使い慣れた教材に絞り込みましょう。
すでに解いたことがある問題の復習や、暗記項目の最終確認に時間を使うほうが、知識の定着につながり効率的です。



使い慣れた教材を完璧にする方が、自信につながりますよ。
やってはいけないこと②答えを丸暗記するだけの勉強
テスト前日にやってはいけないこととして、答えを丸暗記するだけの勉強も挙げられます。とくに数学の公式や理科・社会の用語などで、意味や背景を理解しないまま答えだけを覚えても、少し出題形式が変わっただけですぐに対応できなくなります。
時間がなくても、「なぜそうなるのか」という理屈や流れを簡単にでも確認することが必要です。教科書を読み直したり、授業で取ったノートを見返したりして、答えに至るプロセスを意識しながら復習しましょう。



「なぜ?」を意識するだけで、応用力が格段に上がります。
やってはいけないこと③計画を立てずにやみくもに勉強する
テスト前日にやってはいけないことの3つ目は、計画を立てずにやみくもに勉強することです。「あれもこれもやらないと」と焦る気持ちから、目についた所から手当たり次第に勉強を始めてしまうと、時間が非効率になるばかりか、やるべき範囲が終わらない可能性が高いです。
まずはテスト範囲と残り時間を確認し、やるべきことを明確にすることが必要です。簡単なリストにするだけでも構いません。
- どの教科の
- どの単元を
- 何分で復習するか
このように優先順位をつけることで、限られた時間を最大限に活用できます。



焦ると、どこから手をつけていいか分からなくなります…



やることを書き出すだけでも、落ち着いて取り組めますよ。
やってはいけないこと④苦手分野や応用問題に時間をかけすぎる
テスト前日にやってはいけないことには、苦手分野や応用問題に時間をかけすぎる点も含まれます。前日に難しい問題にこだわりすぎると、1問に時間がかかりすぎて他の基本的な問題を見直す時間がなくなってしまいます。
解けないことで不安が増すリスクもあります。テスト前日は、難しい応用問題に新たに取り組むよりも、基本的な知識や公式の確認、一度解いた標準問題の復習に集中するほうが得策です。
確実に点数が取れる基礎問題を落とさないことが、結果的に高得点につながります。



前日は基礎の確認を。取れる問題を落とさないのが鍵です。
やってはいけないこと⑤不安になって全部の範囲を見返そうとする
テスト前日にやってはいけないことの5つ目は、不安になって全部の範囲を見返そうとすることです。テスト範囲が広い場合、前日にすべてを完璧に復習しようとするのは現実的ではありません。
すべてを中途半端に確認する「広く浅い」勉強では、記憶が曖昧なまま本番を迎えることになります。前日は「ここだけは押さえる」という重要単元や、授業中に先生が「出やすい」と言っていたポイントに絞り込みましょう。
範囲を絞って集中的に復習するほうが、知識が確実に定着し、得点に結びつきやすくなります。
やってはいけないこと⑥間違えた問題をそのまま放置する
テスト前日にやってはいけないこととして、間違えた問題をそのまま放置することも挙げられます。問題集やワークを解きっぱなしにして、間違えた箇所の見直しや解き直しをしないのは非効率です。
自分が間違えた問題こそ、理解が不十分な弱点であり、テスト本番でも同じミスを繰り返す可能性が高いからです。答えを見て「わかったつもり」になるのではなく、必ずもう一度自分の力で解き直してみましょう。
なぜ間違えたのか原因を分析し、正しい解き方を理解して定着させることが、前日の勉強では最も重要です。



間違えた問題こそ、一番の伸びしろが隠れていますよ。
やってはいけないこと⑦勉強したフリで満足してしまう
テスト前日にやってはいけないことの最後は、勉強したフリで満足してしまうことです。長時間机に向かっていても、実際に知識が頭に入っていなければ点数は上がりません。
たとえば、以下のような行動が挙げられます。
- 教科書をただぼんやり眺めているだけ
- カラフルなペンでノートをまとめる作業に没頭する
- 参考書を開いたまま別のことを考えている
前日は「覚える」「問題を解く」といった、直接得点につながるアウトプット中心の勉強を意識しましょう。声に出して暗記したり、時間を計って問題を解いたりするなど、集中して取り組むことが必要です。
テスト前日にやってはいけないこと4選【生活・メンタル編】
テスト前日は、勉強面だけでなく生活習慣やメンタルの状態も当日のパフォーマンスに大きく影響します。焦りや不安から、ついやってしまいがちなNG行動を避けることが必要です。
ここでは、テスト前日にやってはいけないこと【生活・メンタル編】を4つ紹介します。
ひとつずつ解説します。
やってはいけないこと⑧スマホやゲームをだらだら続ける
テスト前日にやってはいけないことの1つは、スマホやゲームをだらだら続けることです。「少しだけ」のつもりが、気づけば長時間経っていたというケースは少なくありません。
スマホやゲームは脳を興奮させ、その後の勉強への集中力を妨げる原因になります。とくに就寝前に使用すると、以下のような悪影響も考えられます。
- 強い光(ブルーライト)で寝つきが悪くなる
- 睡眠の品質が低下し、疲れが取れにくくなる
テスト前日は「勉強が終わったら〇分だけ」と時間を決めるか、思い切って電源を切って親に預けるなど、物理的に距離を置く工夫をしましょう。



少しだけのつもりが、ついスマホを見ちゃいます…



思い切って電源を切るか、親に預けるのも一つの手ですよ。
やってはいけないこと⑨友達と長電話や不要な勉強会をする
テスト前日にやってはいけないこととして、友達と長電話や不要な勉強会をすることも挙げられます。友達と話すことで不安が和らぐ側面もありますが、長電話は貴重な勉強時間を奪ってしまいます。
「どこまで進んだ?」といった進捗確認が、かえって焦りを生む可能性もあります。とくに前日の勉強会は、おしゃべりや雑談で終わってしまいがちです。
友達とのコミュニケーションはテストが終わってから楽しむことにして、前日は自分の勉強に集中する環境を優先しましょう。
やってはいけないこと⑩「もうダメだ」と極端にネガティブになる
テスト前日にやってはいけないことの3つ目は「もうダメだ」と極端にネガティブになることです。「勉強していないから終わった」「どうせ悪い点数だ」と諦めてしまうと、勉強へのやる気が完全になくなり、本来取れるはずの点数まで落としてしまいます。
前日にできることは限られていますが、ネガティブになっても状況は改善しません。「まだ〇時間ある」「この単語だけは覚える」と前向きに捉え直し、今できる最低限のことに集中するほうが建設的です。



「まだできること」を探す姿勢が、1点につながります。
やってはいけないこと⑪徹夜や夜更かしで睡眠時間を削りすぎる
テスト前日にやってはいけないことの最後は、徹夜や夜更かしで睡眠時間を削りすぎることです。前日に詰め込もうと徹夜を選ぶ人もいますが、睡眠不足は逆効果です。
脳は寝ている間に情報を整理し記憶を定着させるため、寝ないとせっかく覚えた内容も忘れやすくなります。睡眠不足は、当日のパフォーマンス低下にも直結します。
- 集中力や思考力が低下する
- ケアレスミスが増える
- 体調不良の原因になる
実力を発揮するためにも、最低限の睡眠時間は確保し、翌日に備えましょう。



脳が記憶を整理する時間も、大切な勉強時間の一部です。
テスト前日だけどノー勉|諦めて寝るべき?
テスト前日なのにノー勉の状態で「もう諦めて寝るべきか…」と焦っている学生は少なくありません。しかし、諦めるのはまだ早いです。
ここでは、テスト前日の焦りと、今からできることについて解説します。
順にみていきましょう。
テスト前日に焦る中学生・高校生は多い
テスト前日だけどノー勉で、「どうしよう」と焦る中学生・高校生は多いです。部活動が忙しかったり、勉強のやる気が出なかったりして、気づけば前日になっていた、というケースは珍しくないでしょう。
周りの友達が「勉強していない」と言いつつも実際は進めていることも多く、自分だけが取り残されたように感じてパニックになってしまうこともあります。
しかし、多くの学生が一度は同じような経験をしているため、自分だけだと過度に責める必要はありません。
諦めて寝るのはまだ早い!今からできることがある
テスト前日だけどノー勉だからと、諦めて寝るのはまだ早いです。今からでもできることはあります。もちろん、全範囲を完璧にマスターするのは不可能ですが、何もしないで0点を取るよりは、少しでも勉強して10点、20点を目指すほうが建設的です。
テスト範囲のなかで「ここだけは出そう」という最低限のポイントに絞り込んだり、基本的な暗記項目を見直したりするだけでも、点数につながる可能性は十分にあります。
諦めずに、今できることに集中しましょう。



諦めないで!今からでも取れる1点は必ずありますよ。
テスト前日にノー勉の人が今から点数を上げる5ステップ
テスト前日にノー勉でも、諦めるのは早いです。限られた時間で効率よく動けば、少しでも点数を上げることは可能です。
ここでは、テスト前日にノー勉の人が今から点数を上げるための具体的な5ステップを紹介します。
各ステップを順に見ていきましょう。
手順①テスト範囲と残り時間を確認する
テスト前日にノー勉の人が今から点数を上げるステップの1つ目は、テスト範囲と残り時間を確認することです。何もしないまま焦るのではなく、まずは「何が」「どれだけ」出題されるのか、そして自分には「あと何時間」残されているのかを冷静に把握しましょう。
テスト範囲表や時間割を確認し、「残り3時間で、明日の数学と英語の試験範囲の要点だけ見直す」のように、限られた時間でできることを具体的にするために現状把握が必要です。
手順②現実的な目標点数を決める
テスト前日にノー勉の人が今から点数を上げる次のステップとして、現実的な目標点数を決めることも挙げられます。前日ノー勉の状態から100点を目指すのは非現実的です。
高すぎる目標はプレッシャーになり、かえってやる気を失う原因にもなります。「まずは赤点を回避する」「平均点の半分(30点)を取る」「この大問1だけは完答する」など、今から達成可能で具体的な低い目標を設定しましょう。
目標が明確になることで、やるべきことが絞りやすくなります。
手順③勉強する範囲を「出やすい所」に絞り込む
テスト前日にノー勉の人が今から点数を上げるには、勉強する範囲を「出やすい所」に絞り込むことが必要です。全範囲を網羅しようとするのは不可能です。
点数に直結しやすい、コストパフォーマンスのいい範囲に集中特化しましょう。たとえば、以下のようなポイントが狙い目です。
- 授業中に先生が「テストに出る」と強調していた箇所
- 教科書やワークで太字になっている重要語句
- ワークやプリントで何度も繰り返し出題されている基本問題
これらにヤマを張って集中的に取り組むほうが、点数につながる可能性が高まります。



ノー勉だと、どこからやればいいか分かりません…



先生が強調した所や、ワークの基本問題が狙い目ですよ。
手順④勉強の順番を決める|理解系→暗記系
テスト前日にノー勉の人が今から点数を上げるステップの4つ目は、勉強の順番を決めることです。効率を考えると、先に「理解」が必要な教科(数学の公式、英語の文法など)の要点を確認し、その後に「暗記」中心の教科(社会の用語、理科の名称など)に取り組むのがおすすめです。
暗記項目は、脳の仕組み上、寝る直前やテスト直前に詰め込むほうが記憶に残りやすいためです。まずは最低限のルールを理解し、最後に知識を詰め込む順番を意識しましょう。



暗記は寝る直前がおすすめです。記憶に残りやすいですよ。
手順⑤集中できる環境を整える
テスト前日にノー勉の人が今から点数を上げるステップの最後は、集中できる環境を整えることです。ただでさえ焦っている状態で、勉強の妨げになるものが周りにあると集中力は続きません。
スマートフォンは電源を切って別の部屋に置くか親に預け、テレビや漫画、ゲーム機などは視界に入らないように片付けましょう。
机の上をきれいにして、勉強道具以外のものを置かないようにするだけでも、目の前の勉強に意識を向けやすくなります。
【教科別】テスト前日ノー勉でも間に合う最低限の対策
テスト前日にノー勉でも、教科ごとにポイントを絞れば最低限の点数は狙えます。時間がなくても、得点につながりやすい最低限の対策を教科別に紹介します。
- 国語|漢字・語彙・古文単語の暗記と本文音読
- 数学|公式の確認と教科書の基本問題・例題
- 英語|教科書の単語・文法の見直しと音読
- 理科|重要用語の暗記と公式の確認
- 社会|太字の重要語句と授業ノートで流れを掴む
ひとつずつ見ていきましょう。
国語|漢字・語彙・古文単語の暗記と本文音読
テスト前日ノー勉でも間に合う最低限の対策として、国語は漢字・語彙・古文単語の暗記と本文音読が挙げられます。
国語は範囲が広く見えますが、前日は暗記で対応できる分野に絞り込むのが効率的です。漢字の読み書き、授業で習った語彙、古文単語や漢文の句法など、覚えればそのまま点数になる部分を優先しましょう。
また、テスト範囲の教科書本文(とくに現代文や古文)を声に出して音読することも有効です。音読することで内容の大まかな流れを掴め、登場人物の心情や筆者の主張を思い出すきっかけになります。
数学|公式の確認と教科書の基本問題・例題
テスト前日ノー勉でも間に合う最低限の対策のうち、数学は公式の確認と教科書の基本問題・例題に取り組むことです。
数学は積み重ねが重要な教科ですが、前日ノー勉の場合は応用問題に手を出すべきではありません。まずは、テスト範囲の基本的な公式をすべて確認し、暗記しましょう。
公式を覚えているだけで解ける問題も出題される可能性があります。次に、教科書に載っている基本問題や例題(解き方が載っている問題)に目を通し、解法パターンをインプットします。
ワークの難問を解く時間はなくても、教科書の易しい問題を「見て理解する」だけでも、最低限の点数確保につながります。



数学は公式の確認と、教科書の例題の解き方を真似てみましょう。
英語|教科書の単語・文法の見直しと音読
テスト前日ノー勉でも間に合う最低限の対策として、英語は教科書の単語・文法の見直しと音読が挙げられます。英語も暗記が点数に直結しやすい教科です。
前日は以下の点に絞って確認しましょう。
- テスト範囲の本文に出てきた新しい英単語や熟語の意味
- 授業で習った重要文法(不定詞、関係代名詞など)の基本ルール
- テスト範囲の本文の音読と、和訳の確認
音読は、単語・文法・本文内容のすべてを一度に復習できる効率のいい方法です。大まかなストーリーを把握しておくだけでも、長文問題に対応しやすくなります。
理科|重要用語の暗記と公式の確認
テスト前日ノー勉でも間に合う最低限の対策のうち、理科は重要用語の暗記と公式の確認に絞り込みましょう。理科は分野(物理・化学・生物・地学)によって対策が異なりますが、共通して有効なのは暗記です。
物理・化学分野の場合は、最低限必要な公式(速度、濃度計算など)を覚え、教科書の簡単な例題を確認します。生物・地学分野の場合は、教科書や資料集の太字になっている重要用語(例:細胞小器官の名前、地層の名前など)をとにかく暗記しましょう。
社会|太字の重要語句と授業ノートで流れを掴む
テスト前日ノー勉でも間に合う最低限の対策として、社会は太字の重要語句と授業ノートで流れを掴むことが挙げられます。
社会(歴史・地理・公民)は、暗記量がそのまま点数に反映されやすい教科です。以下の点を中心に確認しましょう。
- 教科書の太字になっている人物名、出来事、地名などの重要語句の暗記
- 授業中に取ったノートやプリントの見直し
用語をバラバラに覚えるよりも、「なぜその出来事が起きたのか」といった因果関係や流れを意識するほうが記憶に定着しやすいです。
ノートやプリントは重要なポイントがまとまっている可能性が高いため、短時間で見直すと効率的です。



社会は暗記が勝負です。太字の語句は必ず押さえましょう。
テスト前日は徹夜?諦めて寝る?睡眠時間の重要性
テスト前日に「徹夜してでも詰め込むべきか」「諦めて寝るべきか」は多くの学生が悩む問題です。しかし、結論から言えば、当日のパフォーマンスを最大化するためには睡眠が不可欠です。
ここでは、テスト前日の睡眠時間の重要性について、5つの観点から解説します。
- 徹夜は勉強した内容が記憶に定着しない
- 睡眠不足は集中力や思考力が低下しケアレスミスが増える
- 睡眠は脳の情報を整理し記憶を定着させる
- 十分な睡眠は体調を整え当日のパフォーマンスを上げる
- 結論|最低でも4時間~6時間は睡眠時間を確保する
詳しく見ていきましょう。
徹夜は勉強した内容が記憶に定着しない
テスト前日は徹夜すべきか迷う人もいますが、徹夜で勉強した内容は記憶に定着しにくいです。脳は、私たちが寝ている間に学んだ情報を整理し、短期記憶から長期記憶へと移行させる働きを持っています。
徹夜をしてしまうと、この「記憶の整理・定着」の時間が奪われてしまいます。その結果、せっかく前日に必死で詰め込んだ知識も、テスト本番ではうまく思い出せない可能性が高くなります。
非効率な努力にならないよう、徹夜は避けるのが賢明です。
睡眠不足は集中力や思考力が低下しケアレスミスが増える
テスト前日の睡眠時間が不足すると、当日の集中力や思考力が著しく低下し、ケアレスミスが増える原因になります。
せっかく勉強した内容も、睡眠不足の状態ではうまく思い出すことができません。具体的には、以下のような実力とは関係ないミスを誘発しやすくなります。
- 問題文の読み間違え
- 漢字のど忘れ
- 簡単な計算ミス
- 時間配分の失敗
テスト本番で実力を100%発揮するためにも、睡眠不足の状態は避けるべきです。



寝不足での「うっかりミス」は、一番もったいないですよ。
睡眠は脳の情報を整理し記憶を定着させる
テスト前日の睡眠時間を確保すべき理由は、睡眠が脳の情報を整理し、記憶を定着させるために不可欠な時間だからです。
日中に学習した膨大な情報は、寝ている間に脳内でふるいにかけられ、整理整頓されます。とくに「レム睡眠」と呼ばれる浅い眠りの間に、記憶の固定が行われるとされています。
ただ体を休ませているだけではなく、睡眠は脳が学習内容を復習し、いつでも取り出せるようにファイリングする能動的な作業時間です。
このプロセスを経ないと、知識は定着しません。
十分な睡眠は体調を整え当日のパフォーマンスを上げる
テスト前日の睡眠時間を十分にとることは、体調を万全に整え、当日のパフォーマンスを上げることにも直結します。
睡眠不足は、脳の働きだけでなく、身体的なコンディションにも悪影響を及ぼします。頭がぼーっとする、体がだるいといった状態では、テストに集中できません。
緊張やストレスを和らげるためにも睡眠は必要です。心身ともにベストな状態で試験に臨むことが、ノー勉で焦っている人にとっても、これまでしっかり勉強してきた人にとっても重要です。
結論|最低でも4時間~6時間は睡眠時間を確保する
テスト前日に徹夜か諦めて寝るか迷った場合の結論として、最低でも4時間~6時間は睡眠時間を確保すべきです。徹夜して知識を詰め込むよりも、たとえ勉強時間が短くなったとしても、しっかり睡眠を取り、脳を休ませて情報を整理させるほうが効率的です。
ノー勉で焦る気持ちはわかりますが、睡眠時間をゼロにするのは最悪の選択といえます。勉強が中途半端に終わったとしても、勇気を持って寝る決断をしましょう。
そのほうが、翌日のテストで覚えている知識を確実にアウトプットでき、結果的に点数が高くなる可能性が高まります。



勇気を持って寝るのも作戦のうち。当日の集中力が違います。
テスト前日にやる気が出ない・眠い時の対処法
テスト前日なのに「やる気が出ない」「眠い」と感じることもあります。無理に根性で乗り切ろうとせず、うまく気分転換することが必要です。
ここでは、やる気が出ない・眠い時の具体的な対処法を4つ紹介します。
ひとつずつ見ていきましょう。
対処法①小さな目標を立ててゲーム感覚で取り組む
テスト前日にやる気が出ない・眠い時の対処法の1つ目は、小さな目標を立ててゲーム感覚で取り組むことです。「テスト範囲を全部終わらせる」といった大きな目標は、やる気の出ない状態ではプレッシャーになり逆効果です。
「この英単語を10個覚える」「ワークを1ページだけやる」のように、すぐに達成できる小さな目標を設定しましょう。「15分でどこまで進められるか」とタイムアタックのように挑戦するのもおすすめです。
小さな達成感を積み重ねることで、脳が刺激され、次の作業への意欲が湧きやすくなります。
対処法②「終わったら〇〇する」とご褒美を決める
テスト前日にやる気が出ない・眠い時の対処法として「終わったら〇〇する」とご褒美を決めることも挙げられます。
やる気が出ないのは、勉強が「やらされていること」になっているからです。勉強の先に楽しみを設定することで、モチベーションを引き出せます。
たとえば、以下のように自分が嬉しくなるような小さなご褒美を用意しましょう。
- この1時間集中したら、好きなお菓子を食べる
- 数学のワークが終わったら、5分だけ好きな音楽を聴く
目標をクリアするための動機付けになり、集中力も続きやすくなります。



小さなご褒美は効果的です。脳もやる気が出やすくなります。
対処法③15分程度の短い仮眠をとる
テスト前日にやる気が出ない・眠い時の対処法には、15分程度の短い仮眠をとることも含まれます。眠気を我慢しながら勉強を続けても、内容はまったく頭に入りません。
効率が悪いと感じたら、思い切って短時間寝るのが得策です。ただし、30分以上寝てしまうと深い眠りに入ってしまい、起きた後も頭がぼーっとしてしまうため逆効果です。
15分程度、机に突っ伏すかソファで目を閉じるだけの仮眠が、脳をリフレッシュさせるのに最適です。アラームをセットするのを忘れないようにしましょう。



眠いまま勉強しても、全然頭に入ってきません…



15分だけ目を閉じましょう。脳がスッキリしますよ。
対処法④軽いストレッチや運動で気分転換する
テスト前日にやる気が出ない・眠い時の対処法の4つ目は、軽いストレッチや運動で気分転換することです。長時間同じ姿勢で勉強していると、血流が悪くなり、脳の働きも鈍くなります。
眠気を感じたり集中力が途切れたりしたら、一度立ち上がって体を動かしてみましょう。以下のような簡単な動きだけでも、血流がよくなり気分がスッキリします。
- 背伸びをする
- 肩を回す
- 軽い屈伸運動
部屋の窓を開けて新鮮な空気を取り入れながらストレッチすると、さらにリフレッシュ効果が高まり、勉強を再開する意欲が湧いてきます。
テスト当日の朝にやるべきこと4選
テスト当日は、朝の過ごし方でパフォーマンスが決まります。直前まで焦るのではなく、やるべきことを決めて落ち着いて準備することが高得点につなげるコツです。
ここでは、テスト当日の朝にやるべきことを4つ紹介します。
ひとつずつ見ていきましょう。
やること①テスト開始の3時間前には起きる
テスト当日の朝にやるべきことの1つ目は、テスト開始の3時間前には起きることです。脳は起床してから完全に覚醒するまでに約3時間かかるといわれています。
テスト開始時間から逆算し、頭が最も働く状態で1時間目に臨めるようにしましょう。たとえば、テスト開始が9時の場合は、遅くとも6時には起きるのが理想です。
ギリギリまで寝ていると、頭がぼーっとしたまま難しい問題に取り組むことになり、実力を発揮できません。早起きして余裕を持つことが、落ち着いてテストを受けるための第一歩です。
やること②朝ごはんをしっかり食べて脳を働かせる
テスト当日の朝にやるべきこととして、朝ごはんをしっかり食べて脳を働かせる点も挙げられます。朝ごはんは、脳のエネルギー源となるブドウ糖を補給するために不可欠です。
朝ごはんを抜くと、脳がエネルギー不足に陥り、集中力や思考力が低下してしまいます。とくに、以下のような炭水化物はブドウ糖に変わりやすいためおすすめです。
- ご飯
- パン
- バナナ
- おにぎり
時間がなくても、これらだけでも口にするようにしましょう。しっかり食べることで脳が目覚め、テスト終了まで高い集中力を維持できます。



朝ごはんは脳のガソリンです。しっかり補給しましょう。
やること③前日にまとめた暗記リストを最終確認する
テスト当日の朝にやるべきことの3つ目は、前日にまとめた暗記リストを最終確認することです。朝の時間は、記憶のゴールデンタイムともいわれます。
新しい問題に取り組むのではなく、前日までに覚えた知識を最終確認する時間に充てましょう。「これだけは覚える」と絞り込んだ暗記リストや、間違えた問題のノートなどを見直すのが効率的です。
とくに、社会の用語や英単語、数学の公式など、直前に確認した内容がそのまま出題されることも少なくありません。通学時間などを活用し、記憶を定着させましょう。
やること④持ち物を再チェックして落ち着いて家を出る
テスト当日の朝にやるべきことの最後は、持ち物を再チェックして落ち着いて家を出ることです。テスト当日に忘れ物をすると、焦りが生まれてテストに集中できなくなります。
家を出る前にもう一度、必要なものがすべて揃っているか確認しましょう。
- 筆記用具(予備の鉛筆や消しゴムも含む)
- 時計(試験会場にない場合)
- 受験票(必要な場合)
- 前日に確認した暗記リスト
持ち物を完璧にそろえておくことで、余計な不安がなくなり、落ち着いた気持ちでテスト本番に臨めます。早めに準備を終え、余裕を持って家を出ましょう。
定期テストで100点取るために前日以外でできること
定期テストで100点のような高得点を取るには、テスト前日だけの詰め込み勉強では不十分です。日常的な学習習慣こそが、結果を大きく左右します。
ここでは、テスト前日以外でできる、成績アップのための3つの習慣を紹介します。
ひとつずつ見ていきましょう。
日頃からの授業の復習を習慣にする
定期テストで100点取るために前日以外でできることの1つ目は、日頃からの授業の復習を習慣にすることです。テスト前日になって慌てて勉強を始めるのではなく、毎日少しずつでも授業内容を見直すことが、100点を目指すための土台となります。
復習を習慣にすれば、知識が定着しやすくなり、テスト前日に膨大な範囲を詰め込む必要がなくなります。毎日10分でも教科書を読み返す、その日に習った範囲のワークを解くといった小さな積み重ねが、結果的に高得点につながるのです。



毎日10分の復習が、テスト前の大きな余裕につながります。
提出物やワークは早めに終わらせる
定期テストで100点取るために前日以外でできることとして、提出物やワークは早めに終わらせる点も挙げられます。
学校から出される課題やワークは、テスト範囲の重要なポイントを含んでいることが多いです。これらを提出期限ギリギリに取り組むのではなく、習ったらすぐに取り組むことで、復習の代わりになります。
早めに終わらせておけば、テスト前日には間違えた問題の見直しだけに集中でき、効率的な勉強が可能です。計画的に進めることで、知識の定着度も高まります。
わからない所を放置せず先生や友達に聞く
定期テストで100点取るために前日以外でできることの3つ目は、わからない所を放置せず先生や友達に聞くことです。
授業中や復習で「わからない」と感じた点をそのままにしておくと、その後の内容も理解できなくなり、テスト前日になってから焦ることになります。
小さな疑問でも、その日のうちに先生や友達に質問して解決する習慣をつけましょう。疑問点をすぐに解消することが、理解を深め、応用問題にも対応できる力を養います。
これがテストでの高得点につながる一番の近道です。



「わからない」を放置しないことが、高得点への近道です。
テスト前日にやってはいけないことに関するよくある質問(FAQ)
テスト前日にやってはいけないことに関して、多くの学生が抱きがちなよくある質問と回答をまとめました。不安や疑問を解消し、テスト当日に備えましょう。
テスト前日に勉強しない方がいいって本当?
「テスト前日に勉強しない方がいい」と言われる理由は、場合にもよりますが「新しいこと」や「難しいこと」を無理に勉強しないほうがいい、という意味合いが強いです。
前日に詰め込みすぎると脳が疲れてしまい、かえって記憶が混乱する可能性もあります。これまでしっかり勉強してきた人は、前日は暗記項目の最終確認や、間違えた問題の見直しなど、軽い復習にとどめて早めに寝るほうが、当日のパフォーマンスは上がります。
ただし、「ノー勉」の人は、最低限の勉強はすべきです。
テスト前日なのにノー勉で眠い時はどうしたらいい?
テスト前日なのにノー勉で眠い時は、無理に起き続けて勉強しても効率が悪いため、15分程度の短い仮眠をとることをおすすめします。
30分以上寝てしまうと深い眠りに入り、起きるのがつらくなるため注意が必要です。仮眠で頭がスッキリしたら、「教科書の太字だけ覚える」「ワークの基本問題だけ解く」など、やることを最低限に絞り込んで集中しましょう。
眠気を我慢して机に向かうよりも、短時間でも質を上げることが必要です。
テスト前日に100点を取るためのおまじないはある?
テスト前日に100点を取るためのおまじないとして、科学的に効果が期待できるのは「しっかり寝る」ことです。
脳は睡眠中に情報を整理し、記憶を定着させます。前日に万全の準備ができていたとしても、睡眠不足では本番で実力を発揮できません。
おまじないに頼るよりも「いつも使っているペンや消しゴムを持っていく」「朝ごはんをしっかり食べる」「深呼吸して落ち着く」といった、自分の力を最大限に引き出すための現実的な準備をすることのほうが、結果的に100点に近づく一番のおまじないといえます。
中学生と高校生でテスト前日にやることは違う?
中学生と高校生でテスト前日にやることの本質は変わりませんが、高校生のほうが科目数や範囲が広いため、より効率性が求められます。
中学生は、教科書や学校のワークの基本問題を完璧に復習することが中心になります。高校生は、全範囲を見直すのは難しいため、授業中の先生の発言や過去問の傾向から「出やすい分野」にヤマを張り、そこに絞って復習する戦略的な勉強が必要になるケースが多いです。
どちらも「新しいことに手を出さない」「睡眠時間を確保する」という点は共通しています。
まとめ
この記事では、テスト前日にやってはいけない11のことを紹介しました。改めて、テスト前日にやってはいけないことを確認しておきましょう。
- 新しい参考書や問題集に手を出す
- 答えを丸暗記するだけの勉強
- 計画を立てずにやみくもに勉強する
- 苦手分野や応用問題に時間をかけすぎる
- 不安になって全部の範囲を見返そうとする
- 間違えた問題をそのまま放置する
- 勉強したフリで満足してしまう
- スマホやゲームをだらだら続ける
- 友達と長電話や不要な勉強会をする
- 「もうダメだ」と極端にネガティブになる
- 徹夜や夜更かしで睡眠時間を削りすぎる
テスト前日にノー勉で「もう諦めて寝るしかない」と感じても、やるべきことを絞り込み、最低限の睡眠時間を確保すれば、点数を上げることは可能です。
この記事で紹介した教科別の対策 や当日の朝にやるべきこと も参考にして、最後の1分まで粘り強く取り組みましょう。
もちろん、高得点を狙うには前日以外の積み重ねが重要です。次のテストに向けて、日頃からの復習も意識してみてくださいね。











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