ひよこ生徒通信制高校って「人生終わり」って聞くけど本当?
全日制に行かないと「人生終了」なのかな…
なんでそんな風に言われるのか理由が知りたい!
「通信制高校は人生終わり」と聞いて、進路に不安を感じている人もいるかもしれません。しかし、そのイメージは昔の思い込みや誤解である可能性が高いです。
実際には、通信制高校は多様な学びの選択肢として生徒数も学校数も増加傾向にあります。この記事では、「通信制高校は人生終わり」と言われる理由を解説するとともに、それが誤解である理由や、後悔しないための具体的な対策を紹介します。



「人生終わり」どころか、通信制高校のメリットを活かせば、全日制高校以上に可能性を広げることも可能です。
不安を解消して、自分に合った進路選びの参考にしてください。
- 通信制高校が「人生終わり」ではない理由
- 「通信制高校は人生終わり」と言われる5つの理由
- 通信制高校のメリットとデメリット
- 通信制高校で「人生終わり」と後悔しないための対策
通信制高校は「人生終わり」じゃない理由
「通信制高校は人生終わり」と不安に思う人もいますが、決してそんなことはありません。むしろ、近年の通信制高校は多様な学びの選択肢として注目されています。
通信制高校が「人生終わり」ではない理由は、以下のとおりです。
ひとつずつ解説します。
「人生終わり」は昔のイメージや思い込み
通信制高校は「人生終わり」じゃない理由の1つ目は、ネガティブなイメージが昔の思い込みに基づいている点です。「通信制高校は人生終わり」というのは、過去のイメージや一部の思い込みに過ぎません。
以前は、通信制高校に対して「全日制に行けない生徒が通う場所」といった偏った見方もありました。しかし、現代では学習システムが多様化し、自分のペースで学びたい生徒や、専門分野を早くから学びたい生徒が積極的に選ぶ進路のひとつになっています。
インターネットの普及によるオンライン学習の質の向上も、イメージの変化を後押ししています。
生徒数も学校数も増加傾向にある
通信制高校は「人生終わり」じゃない理由として、生徒数も学校数も増加傾向にある点も挙げられます。近年、通信制高校の生徒数と学校数はともに増加しています。
「通信制高校は人生終了」どころか、多様な学び方へのニーズが高まっている証拠です。文部科学省の調査によれば、通信制高校で学ぶ生徒の数は年々増え続けています。
学校側もオンラインコースの充実や専門分野のカリキュラムを設けるなど、魅力的な学校づくりを進めており、新たな可能性を広げる場として選ばれています。
卒業後の進路は多様化している
通信制高校は「人生終わり」じゃない理由には、卒業後の進路が多様化していることもあります。通信制高校を卒業した後の進路は、以下のように多岐にわたります。
- 大学進学
- 専門学校への進学
- 就職
全日制高校と同様に、通信制高校の卒業資格は「高等学校卒業資格」であり、大学受験の資格も得られます。学校によっては、大学進学に特化したコースや手厚い受験サポートを提供している場所も多いです。
就職に関しても、在学中に専門スキルや資格を取得できるコースもあり、自分の目標にあわせたキャリアプランを描くことが可能です。



全日制と同じ高校卒業資格です。進学も就職も道は開かれていますよ。
通信制高校出身の有名人・活躍している人
通信制高校は「人生終わり」じゃない理由の4つ目は、通信制高校出身の有名人や社会で活躍している人が多くいる点です。
実際に通信制高校を卒業し、さまざまな分野で活躍している有名人や著名人はたくさんいます。たとえば、スポーツ選手や芸能人、アーティストなど、特定の分野で才能を開花させるために、練習や活動と両立しやすい通信制高校を選ぶ人は少なくありません。
「通信制高校だから人生終わり」ではなく、むしろ自分の夢を実現するための手段として活用している好例です。彼らの活躍は、通信制高校が多様な才能を育む場であることを示しています。
「通信制高校は人生終わり」と言われる5つの理由
「通信制高校は人生終わり」という言葉の背景には、通信制高校の仕組みやイメージに対する誤解が影響しています。「通信制高校は人生終わり」と言われる主な理由は、以下の5つです。
詳しく解説します。
理由①「普通」じゃないという世間の目・イメージ
「通信制高校は人生終わり」と言われる理由の1つ目は「普通」じゃないという世間の目やイメージがあるためです。
日本では長らく、毎日学校に通う全日制高校が「普通」とされてきました。そのため、通信制高校を選ぶこと自体が「普通」のレールから外れたと感じられ、ネガティブなイメージを持つ人が一定数います。
とくに年配の世代のなかには、通信制高校に対する理解が十分でなく、古い価値観のまま「人生終わり」と結びつけてしまうケースがあります。
理由②大学進学に不利だと思われている
「通信制高校は人生終わり」と言われる理由として、大学進学に不利だと思われている点も挙げられます。通信制高校は、自分で学習計画を立ててレポートを進めるスタイルが基本です。
そのため、以下のような不安から「大学進学に不利」と考えられがちです。
- 全日制高校のように受験対策の授業が充実していないのではないか
- 周囲と競い合う環境がなく、学力が伸びにくいのではないか
しかし、実際には進学コースを設けている通信制高校も多く、予備校と連携したり、専門のカウンセラーがいたりと、進学サポートは多様化しています。



通信制だと、やっぱり大学受験は難しいですか…?



そんなことはありません。進学コースやサポート体制が充実した学校も多いですよ。
理由③就職で不利になり将来が不安
「通信制高校は人生終わり」と言われる理由には、就職で不利になり将来が不安だと考えられていることもあります。
「通信制高校出身」という学歴が、就職活動の際にマイナスに働くのではないかと心配する声です。また、以下のような懸念から、就職で不利になるのではと不安視されることもあります。
- 全日制高校に比べて集団行動や部活動の経験が積みにくい
- 協調性や忍耐力が低いと評価されるのではないか
高卒での就職を目指す場合、学校のサポート体制や、在学中にどのような経験を積むかが重要になります。
理由④高校生活が楽しめないイメージ
「通信制高校は人生終わり」と言われる理由の4つ目は、いわゆる「アオハル」のような高校生活が楽しめないイメージがあるためです。
全日制高校のように毎日クラスメイトと顔をあわせるわけではないため、以下のような側面があります。
- 文化祭や体育祭などの学校行事が少ない、または規模が小さい
- 毎日会わないため、友達ができにくい
「高校生活=友達と毎日楽しく過ごすもの」というイメージが強い人にとっては、通信制高校のスタイルが寂しく感じられ、「人生の楽しい時期を無駄にする」と捉えられてしまうことがあります。
理由⑤自己管理ができず中退しやすいイメージ
「通信制高校は人生終わり」と言われる理由として、自己管理ができず中退しやすいイメージがある点も挙げられます。
通信制高校は自由度が高い反面、学習の進捗管理や生活リズムの維持を自分で行う必要があります。そのため、以下のような懸念が持たれやすいです。
- サボりがちになり、レポートの提出が間に合わずに単位を落とす
- 最終的に卒業できずに中退してしまう
実際に、文部科学省「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、全日制高校に比べて中退率がやや高い傾向もあり、自己管理の難しさが「人生終わり」のイメージにつながっていると考えられます。
通信制高校に対する一部世間のイメージと現実とのギャップ
「通信制高校は人生終わり」という言葉の背景には、世間の一部が持つイメージと、現在の通信制高校の現実との間に大きなギャップがあります。
ここでは、代表的な3つの世間のイメージを解説します。
ひとつずつ見ていきましょう。
イメージ①「普通の子」じゃない
通信制高校に対するイメージと現実のギャップとして、まず「普通の子」じゃない生徒が通う場所だという偏見が挙げられます。
以前は「不登校を経験した生徒が仕方なく選ぶ場所」といったイメージがありましたが、現実は異なります。実際には、不登校経験者だけでなく、スポーツや芸能活動と両立したい生徒、特定の専門分野を学びたい生徒、自分のペースで学習したい生徒など、多様な目的を持った生徒が在籍しています。
近年は、主体的に通信制を選ぶ生徒が非常に増えています。
イメージ②全日制より「下」に見られる
通信制高校に対するイメージと現実のギャップには、全日制より「下」に見られるという偏見もあります。「全日制高校に入れなかった生徒の受け皿で、学力レベルが低い」といったイメージを持つ人もいますが、実態は異なります。
現在の通信制高校には、難関大学進学を目指すコースから、美容、IT、eスポーツなど専門性を高めるコースまで、さまざまなレベルの学校が存在します。
卒業すれば全日制とまったく同じ「高等学校卒業資格」が得られ、学歴として不利になることはありません。全日制か通信制かは、学習スタイルの違いに過ぎません。



学歴は同じです。全日制か通信制かは、学び方のスタイルの違いですね。
イメージ③大学進学率が低い
通信制高校に対するイメージと現実のギャップ3つ目は、大学進学率が低いという思い込みです。「通信制高校は大学進学に向いておらず、ほとんどの生徒が進学できない」と思われがちです。
確かに、通信制高校全体の大学進学率は全日制高校に比べると低い傾向にあります。しかし、これは就職や専門学校進学など、生徒の進路が多様であるためです。
実際には、学校によっては進学サポートに力を入れており、高い大学進学実績を持つ通信制高校も多く存在します。「通信制だから進学できない」のではなく、学校選びと本人の努力次第で、大学進学は十分に可能です。
通信制高校を選ぶメリット
通信制高校は「人生終わり」どころか、全日制高校にはない多くのメリットがあります。自分の目的や特性にあわせて活用することで、可能性を大きく広げられます。
通信制高校を選ぶ主なメリットは、以下の6つです。
- 自分のペースで学習できる・自由な時間が多い
- 多様な専門コースやオンライン授業が選べる
- 入学しやすく多様な生徒と出会える
- 手厚いサポート体制が整っている学校も多い
- 学費が抑えられる場合がある
- 人間関係のストレスが少ない
詳しく解説します。
メリット①自分のペースで学習できる・自由な時間が多い
通信制高校を選ぶメリットの1つ目は、自分のペースで学習でき、自由な時間が多いことです。通信制高校の基本は自学自習であり、レポートの提出期限さえ守れば、学習する時間や場所を自分で決められます。
全日制高校のように毎日決まった時間に登校する必要がないため、時間を有効活用できます。たとえば、アルバイトや趣味、資格の勉強、あるいは体調にあわせた休息など、高校生活と両立したいことがある人にとって大きなメリットです。
メリット②多様な専門コースやオンライン授業が選べる
通信制高校を選ぶメリットとして、多様な専門コースやオンライン授業が選べる点も挙げられます。近年、通信制高校はカリキュラムの多様化が進んでいます。
たとえば、以下のような専門分野を高校在学中から学べる学校も多いです。
- プログラミング、IT
- デザイン、マンガ、アニメ
- 美容、ファッション
- eスポーツ
オンライン授業も充実しており、住んでいる場所に関わらず、質の高い授業を受けられるのも魅力です。
メリット③入学しやすく多様な生徒と出会える
通信制高校を選ぶメリットには、入学しやすく多様な生徒と出会えることもあります。多くの通信制高校は、入学試験のハードルが全日制高校に比べて低く設定されています。
学力試験よりも面接や作文を重視する学校が多いため、内申点や過去の欠席日数を問われにくいです。さまざまな背景や年齢、目標を持った生徒が集まるため、全日制高校では得られない多様な価値観に触れられる可能性も広がるでしょう。
メリット④手厚いサポート体制が整っている学校も多い
通信制高校を選ぶメリット4つ目は、手厚いサポート体制が整っている学校も多い点です。通信制高校は自己管理が基本ですが、それゆえに生徒がつまずかないよう、学習面や精神面でのサポートを充実させている学校が増えています。
- 定期的なカウンセラーとの面談
- レポート作成の個別指導
- 進路相談(大学受験、就職)
- 生活リズムの管理サポート
とくに不登校経験者への支援実績が豊富な学校もあり、安心して学校生活を再スタートできる環境が整っています。
メリット⑤学費が抑えられる場合がある
通信制高校を選ぶメリットとして、学費が抑えられる場合がある点も挙げられます。公立の通信制高校は、私立の全日制高校に比べて学費が安価です。
私立の通信制高校であっても、通学(スクーリング)の日数が少ないコースを選べば、通学定期代や昼食代などの諸経費を抑えられます。
国の「高等学校等就学支援金」制度も利用できるため、家庭の経済的負担を軽減しながら高校卒業資格を目指すことが可能です。
メリット⑥人間関係のストレスが少ない
通信制高校を選ぶメリットの6つ目は、人間関係のストレスが少ないことです。全日制高校はクラス単位での集団行動が基本ですが、通信制高校は個人での学習が中心となります。
毎日同じメンバーと顔をあわせる必要がないため、対人関係の悩みや「いじめ」が発生しにくい環境といえます。集団生活が苦手な人や、自分のペースで静かに学習したい人にとって、人間関係のストレスが少ない点は大きなメリットです。



自分のペースで学べるのは安心です。友達はできますか?



スクーリングや行事で友達ができる機会もあります。無理はしなくて大丈夫ですよ。
通信制高校のデメリット・後悔する可能性
通信制高校には多くのメリットがある一方、デメリットや入学後に「人生終わりかも」と後悔する可能性も潜んでいます。
対策を講じるためにも、マイナス面を事前に理解しておきましょう。通信制高校の主なデメリットは、以下の5つです。
ひとつずつ見ていきましょう。
デメリット①高い自己管理能力が求められる
通信制高校のデメリットの1つ目は、高い自己管理能力が求められることです。全日制高校と異なり、通信制高校は学習時間や生活リズムの管理を生徒自身に委ねられる部分が大きいです。
自由度が高い反面、自分で計画を立てて学習を進め、レポートの提出期限を守る必要があります。自己管理がうまくできないと、学習が遅れて単位を落とし、最悪の場合「卒業できない=人生終わり」といった状況に陥るリスクも考えられます。



自由だと、ついサボってしまいそうで不安です…。



まずは「朝起きる時間」を決めるなど、小さなルールから守ってみましょう。
デメリット②孤独を感じやすく友達ができにくい
通信制高校のデメリットとして、孤独を感じやすく友達ができにくい点も挙げられます。毎日登校する全日制高校に比べ、通信制高校はスクーリング(登校)の日数が少ないケースが一般的です。
クラス単位での活動や学校行事が少ない学校もあり、自然に友達ができる機会は限られてしまいます。「高校生活でたくさんの友達を作りたい」と考えている人にとっては、想像していた「アオハル」とのギャップに孤独を感じてしまうかもしれません。
デメリット③学習意欲の維持が難しい
通信制高校のデメリットには、学習意欲の維持が難しいこともあります。通信制高校の学習は、基本的に1人で教科書や教材に向き合う時間が長くなります。
周囲に競い合ったり、励まし合ったりする仲間が少ない環境では、モチベーションを保ち続けるのが困難な場合もあるでしょう。
勉強へのやる気が続かず、学習が停滞してしまうと「通信制高校を選んだのは間違いだったかも」と後悔につながる可能性があります。
デメリット④学校によってサポート体制に差がある
通信制高校のデメリット4つ目は、学校によってサポート体制に大きな差がある点です。「通信制高校」とひと口に言っても、そのサポート内容は学校によってさまざまです。
たとえば、以下のような点で学校ごとに差が出やすいです。
- カウンセリングの頻度や質
- レポート作成の個別フォロー体制
- 学習計画の進捗管理
- 進路指導の手厚さ
自分の特性や求めるサポートに合わない学校を選んでしまうと、つまずいたときに十分な支援を受けられず、孤立してしまう恐れがあります。
デメリット⑤進学や就職のサポートが手薄な場合がある
通信制高校のデメリットとして、進学や就職のサポートが手薄な場合がある点も理解しておきましょう。もちろん、すべての通信制高校がそうではありませんが、学校によっては大学受験対策や就職支援のノウハウが十分でないケースも見受けられます。
進学実績や就職実績は、学校の指導方針によって大きく異なるものです。とくに難関大学への進学や手厚い就職支援を期待する場合、学校選びを慎重に行わないと「こんなはずではなかった」と後悔する原因になり得ます。
通信制高校で「人生終わり」と後悔しないための対策
通信制高校のデメリットを理解したうえで、それらを回避し「人生終わり」と後悔しないためにできる対策があります。
主体的に行動することが、通信制高校での生活を充実させる鍵となります。具体的な対策は、以下の5つです。
ひとつずつ見ていきましょう。
対策①将来の夢や小さな目標を持つ
通信制高校で「人生終わり」と後悔しないための対策の1つ目は、将来の夢や小さな目標を持つことです。学習意欲を維持するのが難しい通信制高校では、明確な目標が学習のモチベーションになります。
「看護師になるために大学に進学する」といった大きな夢はもちろん、「今週中にこのレポートを終わらせる」「毎日30分は英単語を覚える」といった小さな目標の達成感を積み重ねることも有効でしょう。
目標が定まることで、自由な時間を何に使うべきかが明確になり、目的意識を持って学校生活を送れるようになります。
対策②生活リズムを整え自己管理を徹底する
通信制高校で「人生終わり」と後悔しないための対策として、生活リズムを整え自己管理を徹底する点も挙げられます。
通信制高校で失敗しやすい最大の要因は、自己管理の難しさです。登校時間が決まっていないと、昼夜逆転や不規則な生活に陥りやすくなります。
まずは「毎朝同じ時間に起きる」「学習する時間を決める」など、自分なりのルールを作ることが重要です。スマートフォンのアラーム機能やカレンダーアプリを活用し、学習計画やレポートの提出期限を可視化するのもいいでしょう。
規則正しい生活は、学習効率の向上だけでなく、精神的な安定にもつながります。
対策③自分に合ったサポート体制の学校を選ぶ
通信制高校で「人生終わり」と後悔しないためには、自分に合ったサポート体制の学校を選ぶことも対策になります。
学校によってサポート体制に差があるため、学校選びは非常に重要です。たとえば、以下のように自分の特性やニーズに合った学校を選びましょう。
| こんな人 | 選ぶべき学校の例 |
|---|---|
| 自己管理に自信がない人 | 定期的に面談があり、学習計画を一緒に立ててくれる学校 |
| 精神面でのケアが必要な人 | カウンセラーが常駐している、またはメンタルサポートが手厚い学校 |
| 大学進学を目指したい人 | 進学コースや受験指導の実績が豊富な学校 |
入学前にオープンスクールや個別相談会に参加し、サポート体制の具体的な内容をしっかり確認することが後悔を防ぐポイントです。



学校見学は大事です。先生の雰囲気やサポート内容を直接確認しましょう。
対策④資格取得やインターンなど課外活動に取り組む
通信制高校で「人生終わり」と後悔しないための対策4つ目は、資格取得やインターンなど課外活動に積極的に取り組むことです。
自由な時間が多い通信制高校のメリットを活かし、学校の勉強以外にも視野を広げてみましょう。たとえば、英検や漢字検定、ITパスポートなどの資格取得に挑戦することは、進学や就職の際にアピールポイントになります。
アルバイトやインターンシップ(就業体験)に参加すれば、社会経験を積みながら自分の適性を見極めるきっかけにもなるでしょう。
こうした課外活動は、自信につながるだけでなく、孤独感の解消にも役立ちます。
対策⑤親や先生・サポート機関に相談する
通信制高校で「人生終わり」と後悔しないための最後の対策は、親や先生・サポート機関に1人で抱え込まず相談することです。
通信制高校では孤独を感じやすいため、悩みや不安を1人で抱え込まないことが重要です。学習の遅れや人間関係、将来への不安など、困ったことがあれば、まずは保護者や学校の先生(担任、カウンセラー)に勇気を出して相談しましょう。
学校に相談しにくい場合は、地域の教育支援センターやNPO法人が運営するサポート機関など、外部の窓口を利用するのもひとつの手です。
早めにSOSを出すことで、問題が深刻になる前に対処できます。
子供が通信制高校を選んだら?親の気持ちとサポート
お子さんが通信制高校を選んだとき、親としてどう向き合いサポートすればいいのか、親の不安な気持ちへの対処法や具体的なサポート方法を解説します。
ひとつずつ見ていきましょう。
子供に「通信制高校に行きたい」と言われた時の対応
子供に「通信制高校に行きたい」と言われた時の対応として、まずは否定せずにお子さんの気持ちを受け止め、理由をじっくり聞くことが重要です。
頭ごなしに「全日制にしなさい」「通信制なんて人生終わりだ」と否定してしまうと、お子さんは心を閉ざしてしまいます。
なぜ通信制高校を選びたいのか、全日制高校の何が嫌なのか、その背景にある本音をていねいにヒアリングしましょう。
もしかすると、学習ペースや人間関係、特定の夢など、お子さんなりの明確な理由があるかもしれません。親の価値観を押し付けるのではなく、まずは「そう考えているんだね」と受け止める姿勢を見せることが、親子で前向きな進路選択をするための第一歩となります。
通信制高校を選ぶ子供に対する親の不安と世間の目
子供が通信制高校を選ぶことに対する親の不安として「本当に卒業できるのか」「将来、就職で不利にならないか」といった心配や、「世間の目が気になる」という戸惑いがあります。
親世代が持っている「高校は毎日通うのが普通」という価値観と異なる選択であるため、不安を感じるのは当然のことです。
「人生終わり」といったネガティブなイメージが頭をよぎり、心配になる保護者も少なくありません。しかし、その不安の多くは、現在の通信制高校の実態を知らないことから生じるギャップから来ていることも多いです。
まずは親自身が通信制高校について正しく情報収集し、古いイメージや世間の目にとらわれすぎないよう意識することが大切です。
親ができるサポートと子供への接し方
通信制高校を選ぶ子供に対して親ができるサポートは、お子さんの最大の理解者となり、主体性を尊重しつつ、環境整備を手伝うことです。
通信制高校での学習成功の鍵は、自己管理とモチベーション維持です。親ができるサポートとして、以下のような点が挙げられます。
- 一緒に学校見学や資料請求をし、学校選びを手伝う
- 学習に集中できる静かな環境を家庭内に整える
- 生活リズムが崩れないよう、声かけや食事の面で支援する
- 学習の進捗を責めるのではなく、日々の小さな頑張りを認める
過度に干渉するのではなく、お子さんが「困ったときに相談できる味方」であることを伝え、安心できる居場所を作ってあげることが重要です。



お子さんを信じて見守る姿勢が大切です。困った時の「相談相手」でいましょう。
通信制高校の学費や費用はどれくらい?
通信制高校の学費や費用は、公立か私立か、また選択するコースやスクーリング日数によって大きく異なります。公立の通信制高校は、単位制で計算されることが多く、諸経費を含めても年間数万円程度と、費用をかなり抑えられます。
一方、私立の通信制高校は、サポート体制が手厚い分、学費は高くなる傾向にあります。私立の場合、週5日通学するコースや専門コースを選ぶと年間100万円近くなるケースもありますが、オンライン中心のコースであれば年間30万円程度で済む場合も。
ただし、国の「高等学校等就学支援金」制度の対象となるため、世帯年収によっては実質的な負担額を軽減できます。学校ごとに差が大きいため、必ず複数の学校の費用を比較検討しましょう。
通信制高校に関するよくある質問(FAQ)
通信制高校に関して、多くの人が抱きやすい疑問や不安について回答します。「人生終わり」といった漠然とした不安を解消するため、ぜひ参考にしてください。
通信制高校は就職に不利?
通信制高校だからといって、一概に就職で不利になるわけではありません。最終学歴は全日制と同じ「高等学校卒業」です。
ただし、新卒採用では在学中にどのような経験を積んだかが問われることがあります。自由な時間を活かして資格を取得したり、アルバイトやインターンで社会経験を積んだりするなど、主体的な行動ができていれば、むしろアピールポイントになる可能性もあります。
学校の就職サポート体制も確認しておくと安心です。
通信制高校の最終学歴はどうなる?
通信制高校の最終学歴は、全日制高校や定時制高校とまったく同じ「高等学校卒業」です。卒業証書に「通信制」と明記されることは基本的にありません。
そのため、大学受験の資格や就職活動の応募資格において、全日制高校の卒業生と何ら変わりなく扱われます。
通信制高校を辞める割合はどれくらい?
通信制高校の中退率は、全日制高校と比較してやや高い傾向にあるとされています。これは、通信制高校の学習スタイルが自己管理を基本としているため、学習のモチベーションが続かなかったり、レポートの提出が滞ってしまったりする生徒が一定数いるためです。
しかし、多くの学校ではつまずかないためのサポート体制を強化しており、しっかりと目標を持って取り組めば、卒業することは十分に可能です。
子供が通信制高校に行きたいと言ったら親としてどう説得すべき?
お子さんが「通信制高校に行きたい」と言った場合、まずは「説得する」のではなく、なぜそう思うのか理由をじっくり聞くことから始めましょう。
頭ごなしに否定するのは逆効果です。お子さんなりに「自分のペースで学びたい」「人間関係に悩みたくない」「やりたいことと両立したい」といった明確な理由があるかもしれません。
親の不安を伝えることも大切ですが、同時にお子さんの気持ちを受け止め、一緒に資料請求や学校見学をしながら、最適な進路は何かを話し合う姿勢が重要です。
まとめ
通信制高校が「人生終わり」と言われる理由や、後悔しないための対策について解説しました。「通信制高校は人生終わり」というのは、多くの場合、古いイメージや誤解に基づいています。
実際には、自分のペースで学べたり、専門分野に挑戦できたりといったメリットも多く、卒業後の進路も多様化しています。
もちろん、自己管理が難しい、孤独を感じやすいといったデメリットもあります。しかし、これらは明確な目標を持つことや、自分に合ったサポート体制の学校を選ぶことで対策が可能です。
通信制高校は「人生終わり」の場所ではなく、自分の可能性を広げるための選択肢の一つです。この記事を参考に、ネガティブなイメージに惑わされず、自分に合った進路を選んでください。










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